「パンプスメソッド研究所i/288」では、ご来場いただいた方々の足データを
より履きごこちの良いパンプスづくりのための研究に役立たせていただいております。
そのデータの中から、みなさまのお役に立てそうな情報をレポートしていきます。

Vol.2

計測及びパンプスをフィッティングした結果、実際に左右別々のサイズを選ばれた方は、約45%!

人の身体は、左右対称ではありません。もちろん、足もまた例外ではなく、大きさや型が左右非対称であっても不思議ではないのです。実際に昨年の12月から来館くださった方、621人のカルテデータを集計してみた結果、[表1]のような実態が見えてきました。

最終選択したパンプスのサイズを左右でみた結果

パンプスをフィッティングして選んだ際、“足長、足囲、タイプ(ストレートorカーブ)”のどれかが左右違っていた方を合計すると、621人中、278人。じつに約45%の女性が左右違うパンプスを選んだことになります。逆に左右同じサイズだった方は約55%。これはおおむね、一般的に左右同じサイズでパンプスを購入した場合、2人に1人は片足がフィットしていない状態でパンプスを履いていた可能性がうかがえます。

左右で違ったサイズのパンプスを選んだ方をさらに分析すると、(*表2ピンク部分)左右で足長に違いがある方の合計が、278人中、129人(約46%)に対して、足囲に違いがある方の合計が199人(約72%)と目立ちます。足囲のサイズ展開が少ないこれまでの日本の既製靴市場において、本当にピッタリフィットする1足を見つけ出すのは大変難しいと言わざるを得ません。左右の足のサイズが違う場合、大きい方の足の足長サイズで合わせがちですが、そうなれば片足ばかりに故障が生じると容易に推測できます。足がパンプスの中で動き過ぎ、知らず知らずのうちに身体のバランスを崩し、筋肉の疲れや痛みにつながるかもしれません。パンプスに足を合わせるのではなく、きちんと計測をし、フィッティングして、左右それぞれのサイズで自分に合う靴選びをすることが理想です。

左右サイズ違いのパンプスを選択した人の割合

Vol.1

3D計測の結果通りのサイズで、
パンプスがピッタリ履けた方は
約20%だけ!

最近よく目にする3D計測ですが、実は3D計測だけで自分のジャストサイズのパンプスを探し出せる方は2割ほどです。
[表1]は足の3D計測の結果と、パンプスのフィッティングによって、最終的に選択されたサイズ(足長 • 足囲)の差を示したものです。これによると「足長」「足囲」共に3D計測の結果とサイズ差が出なかった方は317人中63人。足囲だけをみると、6㎜以上マイナス(−)のパンプスをピッタリと感じた方が計183人(※表1-青部分)もいらっしゃいます。実に57%の方が “3D計測結果より細いパンプスを選んだ”ということになります。足は大きさだけではなく、人それぞれに硬い、柔らかい、癖などがあり、まさに千差万別なのです。それらは3D計測だけでは測ることはできません。パンプスをフィッティングしてしっかり歩いて試していただき、計測だけに頼らず、履きごこちでお選びいただくことが理想です。この研究所に訪れる方の多くが、一般的なサイズでありながらお困りなのは、けっして足が大き過ぎるからでも、小さ過ぎるからでもなく、自分の足のサイズや特徴を知らないまま、思い込みサイズのパンプスを履いてしまっていることが原因の1つです。

3D計測サイズと最終的に試し履きで選択したサイズとの《足長・足囲》差